2012/04/01

ド田舎から

稲野です!
先週から薫と共に、LondonはKentにあるMaidstoneというド田舎で実習しています。日本で言うところの酒々井、いやそれ以上かも。これガチです。笑
日本は寒いですか?イギリスは最近は20℃を超えるような日もありとても暖かかったのですが、これは異常気象らしいです。今日は最高気温も12℃程になり、とても冷え込みました。ここから先はあまり暖かくなさそうですが、こちらでは既に桜が満開で、日本と同じように四季を味わうことができます。

先ほども言ったように、僕は小児科の大塚先生のご紹介でMaidstone Hospitalというところに来ています。NHS Trustという機構が所有している病院にMaidstone HospitalとTunbridge Wells Hospitalがあり、Tunbridgeの方は去年の9月にオープンしたばかりの新しい病院です。両病院間には定期バスが1時間に1、2本のペースで出ていて、所要時間は3、40分程です。
僕は一週間目と三週間目はTunbridgeのPediatrics、二週間目はMaidstoneのOncologyで実習をします。
ひとまず一週間目のPediatricsが終わったので、こうして筆をしたためています。

実習の内容は、朝のmeetingに始まり、回診、外来見学、病棟業務につく、新生児検診についたりと様々でした。毎日昼には上の先生のteaching(勉強会)があり、それにも参加しました。
昨日はランチョンセミナーもありました。日本でのおいしい高級弁当を食べるものとは少し異なり、机の上には大量のサンドウィッチやスナックや果物が置かれていました。薬剤師のおばさんのプレゼンはとても上手で、こっちからの提案はこうだけどどう?いい薬でしょ?考えてみて?という雰囲気で、(こういう言い方は適切でなないかもしれないけど)日本のような医者のご機嫌を伺いながらやるような雰囲気とは全く異質でした。

こちらに来てまず痛感したのは、医療従事者同士の関係性の違いです。doctorとnurseは本当に対等に議論し合っていて、現場がとても活発に感じられます。外来にもnurseが参加し、医者よりも長く患者と喋っていたりします。それと比べてしまうと、やはり日本にはまだ医師の特権意識のようなものが深く根付いているように思えてしまいます。
どちらが良い悪いとは一概には言えないのかもしれませんが、本来のあるべき姿はどんなものなのだろうと考えさせられます。

小児科を回っていたのですが、オペ室に入って帝王切開を見ることもできました。早期産の未熟児の帝王切開で、生まれた後の管理は小児科がやるから小児科医も一緒にオペ室に入るとのことでした。そういう場合日本でもそうなのでしょうか?そういうケースを見たことがないのでわからないのですが、日本で運悪く見ることのできなかった帝王切開をまさかイギリスでみることができるとは思ってなかったので、とても嬉しかったです。

毎日が発見と驚きの連続です。

英語が決して得意でない自分にとっては先生たちの言っていることを聞き取ろうとするだけでも精一杯で、会話の内容がほとんどわからないなんてこともざらで、咄嗟に何かを聞かれるとうまく答えることができず、とてももどかしい思いをすることも多いです。
それでも先生方は下手くそな英語で僕が喋っていることをとても熱心に聞いてくれます。胸を借りるつもりで来週からも頑張りたいと思います!馬場先生のもとで学んだことを少しでも多く生かせるよう、積極的に頑張ります!
あ、どうしようもないことですが、若い女の先生が優しくしてくれるのは日本と変わりません。笑

長々と実習のことを書いてしまいましたが、オフの日はがっつり観光を楽しんでいます。今日はCanterburyにある大聖堂を見に行きました。Canterburyには他にも世界遺産が三つもあってとても見応えがあるので、イギリスで実習する人は是非一度行ってみて下さい!

みんなも実習頑張って下さい!それでは!