発表会後の慰労会
2015/07/14
2015/07/07
Hospital for Special Surgery
順天堂大学整形外科米澤先生の紹介でアメリカのニューヨーク、マンハッタンにある整形外科に特化した病院、Hospital for Special Surgeryでの4週間の実習を終えました、洪雅敏です。
空港での異常な待ち時間の中投稿しております。
~実習に至るまで~
動きはじめたのは10月でしたが、事務方のOKが出ない等の問題があり、頓挫を繰り返していました。最終的にHospital for Special Surgery(以下HSS)への申し込みをしたのは2月も終わりに差し掛かった頃でした。先方のメールが来たらすぐ反応するといいと言われたので、早め早めの反応を心掛け、4月の中旬に正式に訪問出来ることが決まりました。
困ったのは宿泊場所。マンハッタンは世界でも有数の高級住宅街です。先方から紹介された提携宿泊施設はどれも高級ホテルみたいな値段や構えをしたところばかり。流石に無理なので歩いて30分程かかる位置にある休めのアパートを借りて過ごすことにしました。
勉強に関しては、馬場先生授業の単語と、自分が見たい分野の整形外科の勉強と整形外科の英単語帳を自分で作成してました。みんな言ってますが、自分が実習する分野の英単語をある程度理解しておくのは必須だと思います。
~実習開始~
マンハッタンには世界でも指折りの優秀な大学が集まっています。HSSの隣に病院を構えるコーネル大学、超有名なコロンビア大学、Scienceの最高峰の一つハンター大学などです。HSSは患者の満足度や感染の少なさ等、多岐に渡って全米の整形外科でもトップクラスの病院らしく、このような大学から研究や手術を見に来る人も少なくないようでした。実際、自分がお世話になるDr.Kimのもとにもう一人同じ期間で研究の分野で実習をしに来たタイ人のコロンビア大学の女の子がいました。
集合、挨拶後、Dr.Kimは手術に向かってしまったため、レジデントの方が案内をしてくれるはずだったのですが…
「君の実習は何をするの?プログラム知らないからどこに案内するか分からないよ」
はい、そうなんです。あるはずがありません。日本にあるような学生の予定表なんかありません。自分がしたいことを言って許可をもらって自分でスケジュールを組む、これが海外の流儀なんですねー。とりあえずオペが見たいです、と言ったらすんなりオペ室更衣室まで連れてってくれました。まあそこからオペ室に辿り着くまでが大変だったのですが…ここでは割愛します。とりあえず、英語が分かんないのは当たり前なので自分の希望をはっきり言えば、なんとかなります。外人は優しいですから。日本人は外人より声が小さいと思うので、海外に行ったら大きくはっきり声にするのを意識するのは意外と大事ですね。
①脊椎
Dr.Kimは脊椎の専門の先生だったので最初は脊椎のオペを見ていました。症例としては、側弯症、脊柱管狭窄症でした。そうです、Scoliosis,Spinal canal stenosis 馬場先生単語がいきなり登場。これ分からなかったら何やってるかすら分かんなかったですね汗
整形外科に特化してるだけあって1フロアに23もの手術室があるんですが、何より手術に関わる人が多い!術者、機械出し、外回り、技師、麻酔科などのラインナップは変わらないですが人数が多かった気がします。3月に海外に行って実習をした同期の経験談を参考に、初日から質問をぶっ放してました。普通の質問から、バカ丸出しの質問、昼飯どうしたらいいかとかいうどうでもいい質問まで医師、看護師、技師色んな人に勇気出して話しかけてました。アメリカの看護師さんは皆優しいです。一人でいるのは寂しいので、オペ室に早めに行って看護師さんと雑談してたりしてました。基本的にアメリカの人は「聞けば」「何でも」答えてくれます。逆に聞かなければ何も教えてくれません。何でもいいので気になったら聞いてみるのがいいですね。最初は自分の英語が通じず何度も聞き返されましたが、そのうち大丈夫になってきます。「え?何て?」と言われた時に狼狽えないで普通にもう一回言うのが大事でした。
外来は知っていた通り、オフィスに患者が来て部屋で待ち、医師がそこを訪れるという形式。
手術よりも声が聞こえやすく、医師との距離も近いのでここでも質問しまくってました。外来はだいぶリスニングの練習になりましたね。側弯症術後のリハビリで体幹トレーニングとしてスタビトレーニングを9分やれと言われた時の患者さんの顔忘れないですね笑
②関節
そうはいっても、期間は4週間。長い間脊椎だけみてても飽きると思い、2日目に関節の手術もみたいと希望を言ってみせてもらうことが出来ました。希望は早く言った方がいいです。日程の関係上、先生がいない場合もあるので見ることが出来ないなんてことも十分あり得ます。
紹介された先生は膝関節が専門のDr.Cross。この先生がなかなかナイスガイ。学生好きで、自分が聞かずとも色々教えたり聞いたりしてくれました。雰囲気も仕事は楽しくというモットーがあるらしくとっても良かった。そして看護師さんの一人に日本人がいました。なんたる幸運。言葉が通じるのがこれ程までに違うのかと痛感しました。
手術自体は日本との違いが沢山ありました。感染対策用にオペ室の中心部を透明なウィンドウで囲んだり、手術が1時間で終わったり、1日に7件オペしたり、コンピューターガイド下にTHAを行ったり…etc
外来は患者が他科よりも多かったですね。やはりhigh BMIな方達が多いのも関係しているようです。余談ですが、この日の外来の見学は自分だけでなく、ハンター大、コロンビア大からそれぞれ1人ずつ同じように見学しに来ていました。そして2人とも美女。これが苦行だった。優秀な2人を前に英語もあまり通じないまま下手な質問をかまして男としてのプライドはズタボロになりました。まあ帰り道一緒だったからいいや。笑
③小児
これも関節と同じタイミングで希望を言いました。
いわゆる学校や部活で怪我した場合の治療(靭帯断裂、外傷骨折、脱臼とかですね)や、先天的な疾患(筋ジストロフィー、骨形成不全、側弯症)まで多岐にわたっていました。驚くべきは入院日数。ACL断裂は手術したその日に帰れるらしいです。
紹介されたのはDr.Green。この人がまたお茶目な人で、挨拶が握手でなくウィンク。笑
気さくな先生で、外来診察中も話してくれたりしました。他科でもそうですが、診察に行く時に先生はいちいち学生呼んでくれません。先生が診察しに行きそうだったらすかさず後ろについて行って診察室に入りましょう。
~食事~
確実にデブになります。
ニューヨークはハンバーガー激戦区なので美味しいハンバーガー屋がたくさん。他にもステーキやらピザやら美味いものがたくさんあります。危険を感じた自分はジュースを禁じました。
~まとめ~
自分は大学ではなく病院での実習でしたので、学生と行動を共にするのはほとんどなかったです。その分色んな人に話しかけてました。アメリカの人は1度話しかければ、色んなことを教えてくれます。最初話しかけることが大きな一歩です。英語なんて言ってることがだいたい伝わればいいんですから大丈夫です。
それと、挨拶。これめちゃくちゃ大事だと思います。緊張したり英語が通じないことに引け目を感じるとどうしても自分の視線が下がってしまいます。そんな時こそ顔上げて目を合わせて「Hi!」と一言。そしたら向こうも「やあ!元気かい?調子どう?」なんて感じでだんだんその場がホームグラウンドのような感じがしてきますね。
使っている薬や術式にあまり差はありませんでしたが、やはり入院日数や手術時間の短さは際立つものがありました。
また、骨グラフトは自家だけでなく同種を大量に使っていること、貼り薬はなく皆鎮痛にはステロイド注射を用いていることも驚きでした。
日本と違うものなんて本当に沢山あったので、質問のネタは沢山転がっていました。
海外に行く前に先生に何か質問するクセをつけておくといいかもしれませんね。
最後に馬場先生を始め海外実習に関してお世話になった先生方、改めてありがとうございました。
空港での異常な待ち時間の中投稿しております。
~実習に至るまで~
動きはじめたのは10月でしたが、事務方のOKが出ない等の問題があり、頓挫を繰り返していました。最終的にHospital for Special Surgery(以下HSS)への申し込みをしたのは2月も終わりに差し掛かった頃でした。先方のメールが来たらすぐ反応するといいと言われたので、早め早めの反応を心掛け、4月の中旬に正式に訪問出来ることが決まりました。
困ったのは宿泊場所。マンハッタンは世界でも有数の高級住宅街です。先方から紹介された提携宿泊施設はどれも高級ホテルみたいな値段や構えをしたところばかり。流石に無理なので歩いて30分程かかる位置にある休めのアパートを借りて過ごすことにしました。
勉強に関しては、馬場先生授業の単語と、自分が見たい分野の整形外科の勉強と整形外科の英単語帳を自分で作成してました。みんな言ってますが、自分が実習する分野の英単語をある程度理解しておくのは必須だと思います。
~実習開始~
マンハッタンには世界でも指折りの優秀な大学が集まっています。HSSの隣に病院を構えるコーネル大学、超有名なコロンビア大学、Scienceの最高峰の一つハンター大学などです。HSSは患者の満足度や感染の少なさ等、多岐に渡って全米の整形外科でもトップクラスの病院らしく、このような大学から研究や手術を見に来る人も少なくないようでした。実際、自分がお世話になるDr.Kimのもとにもう一人同じ期間で研究の分野で実習をしに来たタイ人のコロンビア大学の女の子がいました。
集合、挨拶後、Dr.Kimは手術に向かってしまったため、レジデントの方が案内をしてくれるはずだったのですが…
「君の実習は何をするの?プログラム知らないからどこに案内するか分からないよ」
はい、そうなんです。あるはずがありません。日本にあるような学生の予定表なんかありません。自分がしたいことを言って許可をもらって自分でスケジュールを組む、これが海外の流儀なんですねー。とりあえずオペが見たいです、と言ったらすんなりオペ室更衣室まで連れてってくれました。まあそこからオペ室に辿り着くまでが大変だったのですが…ここでは割愛します。とりあえず、英語が分かんないのは当たり前なので自分の希望をはっきり言えば、なんとかなります。外人は優しいですから。日本人は外人より声が小さいと思うので、海外に行ったら大きくはっきり声にするのを意識するのは意外と大事ですね。
①脊椎
Dr.Kimは脊椎の専門の先生だったので最初は脊椎のオペを見ていました。症例としては、側弯症、脊柱管狭窄症でした。そうです、Scoliosis,Spinal canal stenosis 馬場先生単語がいきなり登場。これ分からなかったら何やってるかすら分かんなかったですね汗
整形外科に特化してるだけあって1フロアに23もの手術室があるんですが、何より手術に関わる人が多い!術者、機械出し、外回り、技師、麻酔科などのラインナップは変わらないですが人数が多かった気がします。3月に海外に行って実習をした同期の経験談を参考に、初日から質問をぶっ放してました。普通の質問から、バカ丸出しの質問、昼飯どうしたらいいかとかいうどうでもいい質問まで医師、看護師、技師色んな人に勇気出して話しかけてました。アメリカの看護師さんは皆優しいです。一人でいるのは寂しいので、オペ室に早めに行って看護師さんと雑談してたりしてました。基本的にアメリカの人は「聞けば」「何でも」答えてくれます。逆に聞かなければ何も教えてくれません。何でもいいので気になったら聞いてみるのがいいですね。最初は自分の英語が通じず何度も聞き返されましたが、そのうち大丈夫になってきます。「え?何て?」と言われた時に狼狽えないで普通にもう一回言うのが大事でした。
外来は知っていた通り、オフィスに患者が来て部屋で待ち、医師がそこを訪れるという形式。
手術よりも声が聞こえやすく、医師との距離も近いのでここでも質問しまくってました。外来はだいぶリスニングの練習になりましたね。側弯症術後のリハビリで体幹トレーニングとしてスタビトレーニングを9分やれと言われた時の患者さんの顔忘れないですね笑
②関節
そうはいっても、期間は4週間。長い間脊椎だけみてても飽きると思い、2日目に関節の手術もみたいと希望を言ってみせてもらうことが出来ました。希望は早く言った方がいいです。日程の関係上、先生がいない場合もあるので見ることが出来ないなんてことも十分あり得ます。
紹介された先生は膝関節が専門のDr.Cross。この先生がなかなかナイスガイ。学生好きで、自分が聞かずとも色々教えたり聞いたりしてくれました。雰囲気も仕事は楽しくというモットーがあるらしくとっても良かった。そして看護師さんの一人に日本人がいました。なんたる幸運。言葉が通じるのがこれ程までに違うのかと痛感しました。
手術自体は日本との違いが沢山ありました。感染対策用にオペ室の中心部を透明なウィンドウで囲んだり、手術が1時間で終わったり、1日に7件オペしたり、コンピューターガイド下にTHAを行ったり…etc
外来は患者が他科よりも多かったですね。やはりhigh BMIな方達が多いのも関係しているようです。余談ですが、この日の外来の見学は自分だけでなく、ハンター大、コロンビア大からそれぞれ1人ずつ同じように見学しに来ていました。そして2人とも美女。これが苦行だった。優秀な2人を前に英語もあまり通じないまま下手な質問をかまして男としてのプライドはズタボロになりました。まあ帰り道一緒だったからいいや。笑
③小児
これも関節と同じタイミングで希望を言いました。
いわゆる学校や部活で怪我した場合の治療(靭帯断裂、外傷骨折、脱臼とかですね)や、先天的な疾患(筋ジストロフィー、骨形成不全、側弯症)まで多岐にわたっていました。驚くべきは入院日数。ACL断裂は手術したその日に帰れるらしいです。
紹介されたのはDr.Green。この人がまたお茶目な人で、挨拶が握手でなくウィンク。笑
気さくな先生で、外来診察中も話してくれたりしました。他科でもそうですが、診察に行く時に先生はいちいち学生呼んでくれません。先生が診察しに行きそうだったらすかさず後ろについて行って診察室に入りましょう。
~食事~
確実にデブになります。
ニューヨークはハンバーガー激戦区なので美味しいハンバーガー屋がたくさん。他にもステーキやらピザやら美味いものがたくさんあります。危険を感じた自分はジュースを禁じました。
~まとめ~
自分は大学ではなく病院での実習でしたので、学生と行動を共にするのはほとんどなかったです。その分色んな人に話しかけてました。アメリカの人は1度話しかければ、色んなことを教えてくれます。最初話しかけることが大きな一歩です。英語なんて言ってることがだいたい伝わればいいんですから大丈夫です。
それと、挨拶。これめちゃくちゃ大事だと思います。緊張したり英語が通じないことに引け目を感じるとどうしても自分の視線が下がってしまいます。そんな時こそ顔上げて目を合わせて「Hi!」と一言。そしたら向こうも「やあ!元気かい?調子どう?」なんて感じでだんだんその場がホームグラウンドのような感じがしてきますね。
使っている薬や術式にあまり差はありませんでしたが、やはり入院日数や手術時間の短さは際立つものがありました。
また、骨グラフトは自家だけでなく同種を大量に使っていること、貼り薬はなく皆鎮痛にはステロイド注射を用いていることも驚きでした。
日本と違うものなんて本当に沢山あったので、質問のネタは沢山転がっていました。
海外に行く前に先生に何か質問するクセをつけておくといいかもしれませんね。
最後に馬場先生を始め海外実習に関してお世話になった先生方、改めてありがとうございました。
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